座長の言葉
「今年はとことん僧帽弁」
〜弁膜症治療は拡げるから閉じるへ〜
2013年10月に大動脈弁狭窄症に対するカテーテル治療であるTAVIが開始となり、本邦でも本格的なSHDインターベンションの時代に突入した。爾来,5年の歳月が流れ、TAVI治療は安定した成績を残す事が可能となり、円熟期を迎えたと言える。First-in-man trialとしては、TAVIの2002年から僅か1年の遅れで開始となったMitraClipであるが、日本においては4年半の時間差で、ようやく2018年4月に僧帽弁逆流のカテーテル治療法として開始となった。弁膜症に対するカテーテル治療は、TAVIでもPTMCでも、これまではもっぱら「拡げる」ことが主流であったが、MitraClip治療では一転、クリップを用いて「閉じる」治療が行われるようになった。
今年、本邦でMitraClip治療が開始となったことを記念して、ARIA2018 structural heart disease intervention courseでは、この「経皮的僧帽弁接合不全修復術」 (transcatheter mitral valve repair:TMVr)治療にフォーカスを中てる。本コースに参加することで、TMVr治療の適応やスクリーニング法、具体的な治療手技を効率良く学ぶことが出来るだろう。また外科治療との比較を行うことで、本治療法に対する理解を深め、これから本治療を始められるハートチームの皆さんのお役に立てること請け合いである。
多くの皆様の参加をお待ちしております。