企画の背景
医療機器は、多品種・少量生産、開発サイクルが短いなどの理由でまとまった開発経費の投資が難しい背景がある中で、多額の経費を要する臨床試験の実施は大きな課題である。
一方で、臨床での使用経験が無い医療機器において、少数例の使用から得られる情報の重要性も見逃せない事実である。
臨床研究法の施行を間近に迎え、未承認医療機器に関する臨床使用のハードルが高くなる中で、医療機器開発における治験・臨床試験の意義について考えてみたい。
第1部 「よい治験、わるい治験」
薬事承認を得るために必要な試験と、市販後の適正使用等に必要な試験が異なるのか。
薬事承認を得るために必要な試験が何か、市販後の適正使用等に必要な情報が何かを明確にし、市販前の臨床試験のあり方について検討してみたい。
演題1 一般化可能性と臨床試験の可能性について考える
- 池田 浩治(東北大学)
演題2 承認申請の際に企業が必要な臨床試験の情報はどんな情報?
- 川原 一夫(ボストン・サイエンティフィック ジャパン株式会社)
演題3 安全に市場に導入するために必要な情報とは?
- 山田 浩二(医薬品医療機器総合機構 安全第一部)
演題4 医師が適正使用を行うために必要な情報はいつ必要なのか?
- 中崎 知道(ミッドケープ・アンド・カンパニー株式会社)
演題5 市販前に確保すべき情報を確保し、適切に行政と医療現場が共有する重要性
- 白土 治己(医薬品医療機器総合機構 医療機器審査第三部)
演題6 わが国の保険制度に向き合う中で思うこと
- 土井 功夫(株式会社グリーンフィールド)
総合討論 よい治験、わるい治験
第2部 この医療機器を導入する際に必要な要件について考えてみる
医療機器の導入にあたり必要となる要件について、どのような視点で考えているのか。
例題を用いてレギュラトリーサイエンスの視点で考えてみたい。