座長の言葉
本塾では、「インターベンション医の経済的な価値は何か?」を、医療経済学の理論や臨床研究のエビデンス、医療政策の潮流を眺めながら問うてみる。さらに、「インターベンション領域の10年後の経済的な絵姿」を、幾つかの前提条件のもとで思い描いてみる。これらを踏まえ、過去から現在、現在から未来を論じるツールとしての、医療経済学を紹介したい。そこで本セッションは、当該領域の存在意義の見える化や今後目指すべき方向に関わる理解の醸成を目的に、医療経済学的な議論に必要とされる理論・手法の基礎について解説を行う。具体的には、医療分野における価値評価の理論や手法を解説しつつ、医療の報酬水準や医療機関の経営などのあり方について、関連研究や制度改革の潮流を踏まえて論じる。特に、医療サービスの生産性の向上や付加価値の高い診療への資源投入の方向性を論じる。